三ツ石神社ー鬼の手形ー
岩手県盛岡市名須川町の、曹洞宗東顕寺(とうけんじ)の裏手にある神社で、古くから「三ツ石の神様」として、あがめられています。
説明の碑文にあるとおり、昔、里の人々を苦しめた羅刹という鬼が、三ツ石神に懲らしめられて、この岩に縛り付けられました。鬼はもう二度と里には出てこないと、泣きながら神様に許しを乞いました。三ツ石神は鬼に手形を押させ、それ以来二度と鬼が来ることはなくなったという伝説です。鬼が出なくなったことを里の人々が喜び、三ツ石神に感謝し、奉納した踊りが、「さんさ踊り」と言われています。
岩に手形を押したことから「岩手」、鬼が来なくなったことから、「不来方(こずかた)」の地名が生まれたと伝えられます。
この鬼の手形には苔が生えないといわれていて、若いころから何度も手形を探していましたが、見つけられずにいました。
苔の生えない晩秋や冬にはいくら探しても見つからないわけで、今までは時期がよくなかったのかもしれません。
新緑の季節になって、一番目の石と、二番目の石の間、一番石の割れ面に、これが手形かな?という跡をようやくみつけることができました。苔の盛んな夏になれば、もっとはっきりするのかもしれません。
ようやく自分なりに納得できる、鬼の手をみることができました。
しかし、信心が足りないせいなのか、何度見ても、私にはわかりませんでした。